モータースポーツフォトグラファーの楽しみ三昧な写真人生を綴る。

サーキットで適正露出を得るには 2011年05月19日

 レース写真を撮影する際、露出はどうやって決めますか?
 シャッター速度優先でオート頼り?
 では、その場合の露出補正はどの程度入れますか?
 マニュアルで撮影する時の絞りはどのような方法で決めていますか?
 シャッター速度1/500なら絞りは?
 
 それにはサーキットに存在するあるものを使えば解決します。
 この写真はそのあるものを使って露出を決め、マニュアルで設定して撮影しました...

 2011_2and4_fn001.jpg

 (クリックすると大きくなります。)

 使ったものは「ガードレール」。
 ガードレールの白を測光して露出を決めました。
 方法は、

 1)露出モードをマニュアルにする。
 2)スポット測光にセットする。
 3)太陽が当っているガードレールの部分(=被写体と同じ条件のハイライト光)を測光する。
     ※その時の値が、1/500 F16 (ISO100)としましょう。
 4)その値から+1~+1.6で絞り値を設定します。
   この場合は、F16ですから...F11~F8となります。

 以上から導き出された露出、1/500 F11で写真は撮影してます。
 (ちなみに光線の状況は、逆光気味のトップライトです)

 もう一枚、絞りをF10で撮影したものがこれ。

 2011_2and4_fn002.jpg
 (クリックすると大きくなります。)
 1/3絞りの違いですが、雰囲気が変わります。


 さて上記の露出設定方法は、何をやっているのか、なぜそのようにするのか、理解できますか?
 少々こみいった話になりますが、露出を理解する上で大切なことを今から書きます。


 被写体と同じ光線条件に置かれた標準反射率のグレー(反射率18%)を測光し、
 その露出値で撮影すると、適正露出で撮影できるようにカメラは作られています。
 (光学的適正露出)
 この意味は、被写体を測光してそのまま撮影すれば、
 カメラは標準反射率のグレーと同濃度で写るように露出を設定するということです。
 白を計れば、白を18%グレーの濃度になるように暗く写します。
 一方で黒を計れば、同じく黒を18%グレーの濃度になるように明るく写します。
 リバーサル(スライド)フィルムで考えた時、
 ラチチュード(ダイナミックレンジ)は約5EVなので、標準反射率測光値からハイライト側2.5EVシャドー側-2.5EVの範囲まで記録できることになります。

 そこで。。。
 「白いものを測光することで標準反射率のモノが正しく写る(=適正露出で被写体を撮影する)」ようにセットすることが可能であることに気がつきませんか?
 白を測り白を撮影すると18%グレーの濃度に近づけるように暗い測光値をはじき出しますから、
 白が本来の白に写るようにするには、補正を+2.5絞りを入れてやれば良いことになります。

 実際には
「白飛びを避けたい(ハイライト優先)」
「シャープ感をだすためにアンダーぎみに撮影したい」
「デジタルのハイライト側はフィルムほどレンジに余裕がない」
...等の理由から、ここまで補正は入れません。
 このような理由から補正値としては、+1~+1.6程度が(経験上)適切と私は考えています。(被写体や撮影意図、またはカメラの特性で条件は変わります)。
 では、シャッター速度優先の場合はどうするか。
 もうお解りですね。
 基準となる露出値がわかるのですから、その露出値近辺になるように露出補正をかけてやればよいのです。
 
 また、あらかじめガードレールを測る時に、路面等どこにでもありそうなものを一緒に測ってデータを取っておき、ガードレールがない場所でも設定できるようにしておくと良いでしょう。
 スポット測光がないカメラの場合は、部分測光でもOKですし、ズーミング等でファインダーいっぱいに白い部分を入れて測光してください。
  
  
 今どきのカメラは、良くできているので露出もオートで、ほぼキレイに撮影できます。
 その分、シャッターチャンスに神経を注げます。
 しかし、そのオートも使いこなしによって差が出てきます。
 上記のように基準となる露出がわかれば、そこからどの程度補正していくか(絞るか)で自分の表現の幅が変わるはずです。
 常に光学的適正露出を選択する必要ないのです。
 暗いなら暗く写るように、「時には見た目以上に自分が暗く感じたなら、その感じた暗さを表現する」ようにアンダーに設定するのもありです。それによって写真を見た人は、撮影者の心情まで感じ取ってくれるかもしれません。
 
 By Webmaster
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