モータースポーツフォトグラファーの楽しみ三昧な写真人生を綴る。

深く澄んだ(蒼い)空 2009年01月20日

 深く、澄んだ、青い空。

 空を入れた写真を撮る時、深く澄んだ青空にしたいので露出はアンダー目に設定する。
 主要被写体との兼ね合いもあるので、どのくらいアンダーにするかはケースバイケース。
 アンダーにした時の問題は、濁りが生じてくすんだ青になること。

 濁りが生ずる理屈がわかると簡単な調整で濁りを緩和することができる。
 しかし、この濁りも実は重要な役割を担っている。
 それは濁りが発生する要因が、明から暗への諧調を生み出す役割にもなっている。
 
 青の諧調を作るためには、青以外にどういう色が必要だろうか。
 それは、補色の黄色である(青を表現する際、黄色は不要なので不要色と呼ばれる)。
 青色へ黄色を混色する割合で諧調ができる。

  #純色の青には、黄色は全く含まれない。
  #純色でない=濁りがある色とは「不要色が一定量以上に含まれている状態」と思って欲しい。

 では、本当に不要なのかというとそういうわけではない。
 全く含まれないと、絵の具でべったり塗ったような諧調がない色になったり、
 色が飽和した状態になってしまう。 
 不要色と必要色のバランスが、諧調と見た目の美しさを作る。
 
 では、この不要色の調整はどのような方法でやるのか。
 現像の時、簡易的に色温度やトーンカーブで調整するが、色全体に影響を及ぼす場合は使えない。
 使うのは、Photoshopの『特定色域の選択』である。
 対象となる色に含まれる混色の割合を
 CMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)で調整する機能である。
 トーンカーブ、色相彩度をよく使うが、その次に使うのが特定色域の選択である。


 sky.jpg

 上の画像は空をシミュレートしたグラデパッチである。
 ほんの少し濁りがある。これを特定色域の選択で、下記のように補正する。
 青に含まれている不要色の黄色を取り除く(減色、マイナスへスライド)指示をしている。

 hosei01.jpg

 ...どうなるかというと

 sky01.jpg

 少し分かりにくかもしれないが、クリアな青になっている。

 では、逆に濁らせてみよう。(実際にはしないと思うが)
 プラス方向に同じだけスライドさせよう。

 hosei02.jpg

 と、こんな感じになる。

 sky02.jpg

 濁る方はわかりやすいですね。
 濁っているグラデパッチを撮影した空と考えれば、効果は覿面ということがわかってもらえると思う。
 
 この方法は、不要色の除去だが、必要色を加色して空を美しくする方法もある。その場合は、Photoshopのレンズフィルターを使い、空以外を(グラデ)マスクすると良いだろう。その方法も、次の機会に説明したいと思う。

 Webmaster

 こういう方法は、料理の味付けにおける隠し味でのようなものであり、やりすぎればあざとくなる。やりすぎないように撮影前が大切だと思います。
 でも、逆にとことんやることも、時には必要だとは思いますが...

 どっちやねん!
 と思うかもしれませんが、行き当たりばったりでやってもうまくは行かないということですな...て、わかる?
 
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コメント
Re: 深く澄んだ(蒼い)空
一応(^^; 講師という立場ですから。
いつもではないのですが、講座でレタッチ講習会とかもやったことがあります。
そういうことから、断片的ではありますが、知っておけば役に立つことがある...
という内容をたまに掲載しようと考えています。
参考になれば幸いです。^^
2009/01/23(金) 20:18 | URL | Webmaster #kSi.wH62[ 編集]
Re: 深く澄んだ(蒼い)空
懇切丁寧な解説、痛み入ります。
お陰さまで内容を理解することが出来ました。
これまでレタッチには全く手をつけたことがなかったのですが、
これから少しづつイジってみようかと思います。

このような場でプロの方から教えて頂けるのは、
大変ありがたくもあり、不思議な感じもします。ブログならではですね。
2009/01/23(金) 07:47 | URL | スメハッチャン #-[ 編集]
Re: 深く澄んだ(蒼い)空
こんばんは。

この方法は、ちょっとした『お役立ちTIPS』的なものです。
過剰にやると破綻するので、適度に、どういう場合に使うのかということが大切です。
特定の色から不要色の除去をしたい...という場合に使うのが、私的な使い方です。

レタッチの基本的な手順があるのですが、それもRAW現像をするならそういう手順を踏むこと無く、現像だけで上のオリジナル画像くらいの仕上げはできます。
そこからプリントする場合は、追い込んで細かくレタッチして作品として仕上げていきます。

色温度の説明を少し。
色温度とは、白色点温度のことを言います。
この温度に合わせれば白が色の偏りの無い白になり、写真全体のカラーバランスが整うわけです。

もう少しわかり易くいうなら、色温度が正しく合っていないと、
白が『ブルー <--> アンバー(黄色)」に偏るわけです。
色温度が低いとアンバーに偏るのでブルーを加えて偏りを補正します。逆に、色温度が高ければブルーへ偏るので、アンバーを加えて補正します。これが、色温度の調整です。

色温度以外の色の偏りも発生します。『マゼンタ <--> グリーン』ですが、これらも色かぶり補正等の機能で調整可能です。

本来は、色温度はニュートラルなグレーが、正しく見えるように調整するのが正当なやり方ですが、時には少しバランスを崩してイメージを作るということもありだと思います。(それが、上のオリジナル写真の現像の時にやった色温度調整の意図です)
でも、基本の絵を仕上げることができて、初めてそのような技を使うのもありだと思います。

わからないこと、知りたいことがあれば、遠慮なく質問してください。
2009/01/21(水) 23:13 | URL | Webmaster #kSi.wH62[ 編集]
Re: 深く澄んだ(蒼い)空
色温度など、入門書で読んで概念は何となく知っていましたが。
このように実例として出されると分かりやすいです。
やはりキチンとした理論の上に構築された技術というのは、
僕のような駆け出しのアマチュアにとって、本当に勉強になります!
行き当たりばったり。耳が痛いです・・。
2009/01/21(水) 22:01 | URL | スメハッチャン #-[ 編集]
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